医療

海外移住の予防接種~日本とドバイの比較〜

こんにちは。ドバイ在住内科医のHarukaです。

今回は、結構聞かれることの多い予防接種お話をしたいと思います。

海外留学や移住が決まった時にまず気になるのが病院の情報や予防接種の情報だと思います。

海外の学校に入学する場合は(日本もそうですが)予防接種証明書の提出を求めらる場合がほとんどだと思います。

どんな予防接種を受けなければ行けないかはそれぞれの国のルールがあります。

今回は日本とUAEの法律の比較を中心に解説したいと思います。

まず、こちらは日本の小児予防接種スケジュールです(2024年4月版)。

 

そして。こちらはUAEの接種スケジュール(2024年版)

 

小さなお子さんをお連れになる方でまだまだ予防接種が終わってないという方はどちらのスケジュールに沿って接種を進めればいいのか迷うと思いますが、すごく大きな違いはないので基本的にはどちらのスケジュールに沿って進めても大丈夫です。

細かい違いとしては、

・B型肝炎:日本3回 UAE4回(2ヶ月以降は混合ワクチンの一部として接種)

・肺炎球菌:UAEは2,4,6,18ヶ月で接種(日本と少し推奨スケジュールが異なるがどちらでも可能)

・BCG:日本では6ヶ月頃に接種することが多いが、UAEでは生後すぐが推奨
(ただし、日本のスケジュールでも生直後から1年までが対象となっているので問題なし。UAEでもどの月齢でも可能)

・MR(麻疹・風疹):日本ではおたふくかぜが任意だが、多くの国では定期接種扱い
UAEでもおたふくかぜは定期接種なのでMMRワクチンとして麻疹・風疹・おたふく混合ワクチンが主流。
接種タイミングも日本と同様なのでスケジュール通り接種して問題なし
UAEは女子は14歳で風疹の追加接種推奨

・水痘:UAEでは1歳と6歳が推奨

・ポリオ:ポリオワクチンには不活化ワクチンと経口生ワクチンの2種類がある
日本では、ポリオの発生がないことから2012年より生ワクチンではなく不活化ワクチンのみの接種へと移行した。
UAEではポリオ発生国ではないものの、近隣国での発生があるため6ヶ月以降は生ワクチンが推奨となっています。

ポリオ発生国の詳しい状況については外務省のHPをご参照ください。

*パキスタンに1ヶ月以上滞在する場合は接種が義務となっているようです

・日本脳炎:日本脳炎ワクチンはUAEでは取り扱いがないため、日本帰国時に接種をお願いします。(指定医療機関で在庫があることもありますが、常に在庫があるわけではないようです)

・髄膜炎菌:UAEでも接種可能

・ロタウイルス:UAEの表にはロタウイルス載っていませんが、日本と同じものがありますので同様のスケジュールで問題ありません。

その他、ドバイへの渡航者全年齢に推奨されているのはA型肝炎破傷風です。
破傷風は12歳頃に追加の2種混合ワクチン(DT)を受けていれば20代前半まで効果が続くとされていますが、その後は1回の接種で約10年効果が持続します。

(短期旅行でしたら特に義務付けられているものはありません)

渡航前に余裕がある人は日本で接種しても良いかと思います。
複数回接種が必要なワクチンもあるため、渡航半年前ぐらいには接種スケジュールを立てた方が良いと思います。

上記の予防接種のほとんどは一般的なクリニック(さくらクリニックでも可能)でも接種可能ですが、特殊なもの(黄熱病、狂犬病、BCG)に関しては指定の医療機関でのみ接種可能となっています。

なお、先天性疾患や持病がある方はまず主治医に相談をお願いします。

☆母子手帳のダウンロードはこちら

☆英語版の母子手帳・リーフレットはこちら

日系クリニックであるドバイさくらクリニックでは日本の母子手帳を元に英語でのワクチン接種証明書の発行も可能ですのでお問い合わせください。

予防接種スケジュールの相談も受け付けているそうです♪

ABOUT ME
Dr.Haruka
ドバイ在住 ママ内科医のHarukaです。 5歳&3歳の子育てにも奮闘中! ドバイでの医療情報や子連れのお出かけ情報、ドバイ生活のリアルな情報をブログとして紹介していこうと思っています。 ドバイにお住まいの方、海外での生活に興味がある方に覗いてもらえると嬉しいです!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA