海外旅行に行く際に一番不安なのはやはり健康面ですよね!?
「アフリカ大陸 エジプト」まで行くとなると尚更です。
高齢の方やお子様連れだとさらに不安になります。
エジプト旅行での注意点を医師の目線でまとめてみました。
カイロ腹に注意!
「カイロ腹」という言葉を聞いたことがある人はいるでしょうか?
バリ島の「バリ腹」も有名ですね。旅行のガイドブックに載っていることもありますが、簡単にいうと「カイロ(エジプト)でお腹を壊す」ということです。
医学的には総称して「旅行者下痢症」と呼びます。
原因は一つではなく国によっても様々です。
基本的には衛生環境が良くない国の水(水道水)を飲むことで、水道水の中にいる細菌やウイルス、寄生虫などに感染して下痢をするということです。
旅行に行く前には、その国の水道水が飲水可能かどうか事前に調べていきましょう!
外務省のHP>海外渡航>世界の医療事情>国名
で検索すると医療情報を知ることができます。
エジプトの場合は「水道水を飲むことは推奨できない」と書いてあります。
水道水を直接飲むことはもちろん推奨されませんが、地元のお店で出された飲み物の氷や生野菜なども同様に気をつけなければなりません!
また、私は歯磨きの際の水もペットボトルの水を使用するようにしています。
せっかくの旅行中にお腹を壊したくはないですよね。。。
前回の記事でも書きましたが、今回の旅行で食事は全てホテルにしたのはこのようなリスクを避けるためです。
下痢は2〜3日で治る方もいれば、原因生物によっては1ヶ月以上続くという場合も・・・
長引く場合はすぐに病院を受診して、「海外旅行に行っていた」と伝えてください!
もしもお腹を壊したら・・
旅行前からできる準備としては整腸剤を持っていくことでしょうか。
治療の特効薬ではありませんが、無いよりは・・・
ドバイ在住の方には旅行者下痢症用の薬があります!(日本では未発売)
下痢止めを飲むのはやめましょう!!
市販薬でも下痢止めが売ってありますが、細菌や寄生虫感染の下痢に対して下痢止めを飲んでしまうと、細菌などを外に出そうとする生体の反応を阻害してしまって、お腹の中に菌がとどまることになってしまいます!
感染以外の下痢の原因
感染による下痢以外にもお腹を壊す原因があります。
それはお水の硬度が違うことです!
ご存知の通り、水には軟水や硬水といった含まれているミネラルの量によって”硬度”というものがあります。
日本は水道水や市販のミネラルウォーターも軟水よりのものが多いです。
一般的にはヨーロッパは硬水の国が多いです。
硬水を飲み慣れていない人が、硬水を飲むことで下痢をすることがあります。
市販薬で有名なコーラックなど便秘薬の成分はMg マグネシウムです。
硬水の中にはマグネシウムが多く含まれているので、便秘薬を飲んでいるような状態になるのです。
市販のミネラルウォーターのラベルにはたいてい硬度(Total Hardness)が書いてあるので参考にしてみてください。
WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が0~60mg/l 未満を「軟水」、60~120mg/l 未満を「中程度の軟水」、120~180mg/l 未満を「硬水」、180mg/l以上を「非常な硬水」といいます。
私は硬度100未満のお水を買うようにしています。
血圧の薬に注意!
エジプトに限らず、寒い国→暑い国に行く方が注意していただきたいのが血圧の変動です。
基本的に人間の血圧は寒い環境で上がるのが普通です。
冬に血圧関連の病気が多くなるのはコレが理由。
ずっと同じ国にいて徐々に気候が変われば問題ない(その間に定期受診も行くと思うので)のですが、、、
寒い国から暑い国に急に環境が変わると、冬場の高めの血圧に合わせて調整されていた血圧の薬の量が多すぎる!?ということが起こることがあります。(全員ではありません)
旅行中はなかなか血圧測定が難しいかもしれませんが、「何だかフラフラする」「気分が悪い」など異変を感じた際には病院を受診を検討しましょう!
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